毎年10月は全国の神々が出雲大社に向かって島根県に集まると言われています。
その為、この時期は他の地域では神々が不在となるため「神無月(かんなづき)」と呼ばれますが、島根県では逆に神々が集まるため「神在月(かみありづき)」として特別な月となります。
最近では神在月も広く知られる所となり、神々以外にも観光客も多く出雲大社周辺は連日にぎやかになっています。
神在月のクライマックスは、旧暦の10月10日に行われる「神迎神事(かみむかえしんじ)」。
夜の闇が降りる頃、出雲大社近くの稲佐の浜で神職たちが祝詞を奉上し、神々を迎える厳かな儀式が執り行われます。
この光景はまさに神話の世界を体感できる瞬間。浜辺に打ち寄せる波の音と篝火の明かりが幻想的な雰囲気を演出し、心を揺さぶります。
また神々が集まった後は、出雲大社で「神議(かみはかり)」が開かれるとされます。
この会議では人々の縁結びが議論されると伝えられており、特に縁結びの御利益で知られる出雲大社には多くの参拝者が訪れます。
一説では、地方の神々がそれぞれに受け取った願いを議論するといわれており、神在月に出雲大社に参拝するよりも、日頃から地元の氏神様に参拝する方が良いということも言われているそうです。
この時期は神様を最も近く感じる時期であり、地元の人たちにとっても大切な時期になっています。
神在月・神迎神事について
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